電子書籍ギフト:贈る本は決めず、相手に「好きな本」を選んでもらう手順
電子書籍を誰かに贈る際、「相手の好みが分からない」「既に持っているかもしれない」といった理由から、特定の本を選ぶことに迷うことがあるかもしれません。そのような場合に便利なのが、贈られた方がご自身の好きな本を自由に選べる形式の電子書籍ギフトです。
この記事では、特定の本ではなく、相手に「好きな本を選んでもらう」形式で電子書籍をギフトする方法と、贈られた方が受け取って利用するまでの具体的な手順について解説します。
なぜ「好きな本を選んでもらう」ギフトが喜ばれるのか?
特定の本を贈るギフトには、贈る方の想いや推薦が伝わる良さがあります。一方で、「好きな本を選んでもらう」ギフトには、以下のようなメリットがあります。
- 相手の好みに確実に合う: 贈られた方がご自身の読みたい本を選べるため、「既に持っていた」「興味がなかった」といった心配がありません。
- 幅広い選択肢を提供できる: ギフトの金額内で、様々なジャンルや作家の中から自由に選ぶ楽しみを贈ることができます。
- 不要な在庫を持たせない: 紙の本と異なり物理的なスペースを取りませんが、特定の本を贈る形式では、相手が読まない本をアカウント上に保有することになる可能性があります。選べるギフトであれば、本当に読みたい本だけを手元に残してもらえます。
このような理由から、「相手に喜んで読んでもらいたい」という気持ちを形にする上で、「好きな本を選んでもらう」ギフトは非常に有効な手段と言えます。
「好きな本を選んでもらう」ギフトの主な方法
電子書籍ストアで相手に好きな本を選んでもらう形式のギフトを実現するには、主に以下の方法があります。
- 電子書籍ストア専用のギフト券/コード: 特定のストア(例:Kindle、楽天Koboなど)で書籍の購入にのみ利用できるギフト券やギフトコードを贈る方法です。
- 汎用性の高いギフト券/ポイント: Amazonギフト券のように、電子書籍以外の買い物にも使えるギフト券や、ストア独自のポイントコードを贈る方法です。電子書籍以外の利用も可能ですが、多くの場合、電子書籍購入にも利用できます。
ストアによって提供している形式が異なります。ここでは、主要なストアにおける具体的な贈り方手順をご紹介します。
主要ストアでの具体的な贈り方手順
主に電子書籍ストア専用のギフト券や、電子書籍購入に利用できるギフト券・ポイントコードを提供しているストアの方法を解説します。
Kindleストア(Amazon)の場合:Kindleギフト券またはAmazonギフト券
Kindleストアでは、特定のKindle本をギフトとして贈る方法のほかに、金額を指定してギフトを贈る方法として「Kindleギフト券」または「Amazonギフト券」を利用できます。どちらもAmazonアカウントを通じて利用できますが、用途に違いがあります。
- Kindleギフト券: Kindle本の購入のみに利用できるギフト券です。金額は3,000円、5,000円、10,000円から選択できます。
- Amazonギフト券: Amazonでの様々な商品の購入に利用できるギフト券です。もちろんKindle本の購入にも利用できます。金額は15円から高額まで幅広く設定でき、種類もEメールタイプ、印刷タイプ、チャージタイプなど豊富です。
相手にKindle本を選んで読んでもらいたい場合は、Kindleギフト券が意図を伝えやすいかもしれません。Amazonでの買い物もよくされる方にはAmazonギフト券も便利です。
ここでは、オンラインで購入できるEメールタイプのギフト券の贈り方手順を例に説明します。
- ギフト券の選択: Amazonのウェブサイトで「ギフト券」のページを開きます。「Kindleギフト券」または「Amazonギフト券(Eメールタイプなど)」を選択します。
- 金額の指定: 贈りたい金額を選択または入力します。
- デザインの選択: ギフト券のデザインを選びます。
- 受取人の情報入力: 相手のEメールアドレス、贈り主の名前、メッセージを入力します。送信日を指定することも可能です。
- 購入手続き: 入力内容を確認し、購入手続きを完了させます。
指定した送信日に、相手にギフト券の情報が記載されたEメールが届きます。
楽天Koboの場合:Koboギフトカード
楽天Koboでは、「Koboギフトカード」を利用して、相手に好きな電子書籍を選んで購入してもらうことができます。Koboギフトカードは主にオンラインストアや一部の実店舗で販売されています。オンラインで購入できるのは、コードタイプのギフトカードです。
オンラインで購入する際の手順は以下の通りです。
- Koboギフトカード販売ページへのアクセス: 楽天Koboのウェブサイトなどから、Koboギフトカードのオンライン販売ページにアクセスします。
- 金額の選択: 贈りたい金額のギフトカードを選択します。金額の選択肢は販売サイトによって異なります。
- 購入手続き: 選択したギフトカードをカートに入れ、購入手続きを完了させます。
- コードの受け取り: 購入完了後、通常は登録したメールアドレス宛にギフトカードのコードが送付されます。
- 相手への送付: 受け取ったギフトカードのコードと、Koboウェブサイトでの利用方法の説明を添えて、相手にEメールやメッセージなどで伝えます。
Kindleのようなメッセージを添えて直接相手のメールアドレスに送付する機能は基本的にありませんので、ご自身でコードを入手し、別途相手に連絡する必要があります。
その他のストア
- honto: hontoポイントギフトを提供しています。金額を指定して購入し、送付されるギフトコードを相手に伝えることで、hontoポイントとしてチャージしてもらい、電子書籍などの購入に利用してもらえます。
- BOOK☆WALKER: BOOK☆WALKER専用WebMoneyギフトカードが販売されています。コンビニエンスストアなどで購入できるWebMoneyギフトカードの一部に、BOOK☆WALKERのロゴが入った専用デザインのものがあり、これを利用してBOOK☆WALKER内でチャージし、書籍購入に利用できます。
- DMMブックス: DMMポイントコードを利用できます。DMMのウェブサイトなどで購入し、コードを相手に伝えることでDMMポイントとしてチャージしてもらい、DMMブックスを含む様々なDMMサービスで利用してもらえます。
これらのストアでは、特定の本をギフトする機能は提供されていませんが、上記のようなギフト券やポイントコードを利用することで、「相手に金額をプレゼントして好きな本を選んでもらう」という形でのギフトが可能です。
贈られた側の受け取り・利用手順
ギフトを受け取った方が、贈られた金額やポイントを利用して好きな本を読むまでの手順を解説します。受け取り方は、贈られた形式(ギフト券のコード、Eメールなど)やストアによって異なります。
ギフト券のコード/URLを受け取った場合(Kindle, Kobo, honto, DMMなど)
- コードまたはURLの確認: 贈られたメッセージやメールから、ギフト券のコード(番号と英数字の羅列)またはチャージ用のURLを確認します。
- ストアへのアクセス: 利用したい電子書籍ストア(KindleならAmazon、Koboなら楽天Kobo、hontoならhontoなど)のウェブサイトにアクセスします。
- アカウントへのサインイン: ご自身のストアアカウントでサインインします。アカウントを持っていない場合は、新規登録が必要です。(アカウント作成の手順はストアによって異なりますが、通常はメールアドレスやパスワードなどを設定します。)
- ギフト券/コードの登録・チャージ: ストアサイト内の「ギフト券を登録」「ポイントチャージ」「ギフトコードの入力」といったメニューを探し、受け取ったコードを入力するか、送られてきたURLにアクセスして手続きを行います。
- Kindleギフト券/Amazonギフト券: Amazonサイトの「アカウントサービス」から「Amazonギフト券を登録する」を選択し、コードを入力します。または送られてきたメール内のリンクをクリックします。
- Koboギフトカード: 楽天Koboサイトの「ギフトカードを使う」ページでコードを入力します。
- hontoポイントギフト: hontoサイトの「サービスメニュー」内「ポイントサービス」から「hontoポイントギフト登録」を選びコードを入力します。
- DMMポイントコード: DMMサイトの「ポイントチャージ」ページでコードを入力します。
- 残高/ポイントの確認: 登録・チャージが完了すると、アカウントの残高やポイント数に金額が加算されていることを確認できます。
- 書籍の購入: ストア内で好きな電子書籍を選び、購入手続きに進みます。支払い方法の選択画面で、チャージされた残高やポイントを選択して支払いを完了させます。
これで、贈られた金額を使って好きな本を読むことができるようになります。
Kindle本ギフト(特定の本)を受け取った場合との違い
特定の本を贈られた場合は、受け取り手続きを完了すると、ご自身のライブラリにその本が追加されます。特別なチャージ手続きは不要です。一方、「好きな本を選んでもらう」ギフトの場合は、一度金額やポイントとしてアカウントにチャージし、その残高を使って改めて好きな本を購入するという手順になります。
注意点・よくある疑問
贈られたギフト券が使えない/ストアのアカウントがない
- アカウントがない場合: 電子書籍を読むためには、原則として各ストアの無料アカウントが必要です。ギフトを受け取った方は、該当ストアのウェブサイトでアカウントを新規作成する必要があります。贈る側は、相手がアカウントを持っていない可能性も考慮し、必要に応じてアカウント作成の手順や該当ストアを普段利用しているかなどを事前に確認しておくとスムーズです。
- ギフト券が使えない場合: ギフト券の種類がストアと合っているか(例:Amazonギフト券を楽天Koboで使おうとしていないか)、コードの入力間違いがないか、有効期限が切れていないかなどを確認してください。問題が解決しない場合は、各ストアのカスタマーサポートに問い合わせる必要があります。
贈った相手がギフトを受け取ったか確認したい
多くの電子書籍ギフト券の形式では、贈ったギフトが相手に受け取られたかどうかを贈る側が直接確認する公式な機能はありません。特にEメールでコードを送付した場合、メールが相手に届いたか、相手がコードを利用したかはこちらからは把握しにくいのが現状です。
相手に直接「ギフト券は届きましたか?」「使ってみてどうでしたか?」などと尋ねるのが最も確実な方法になります。サプライズで贈った場合など、聞きにくい状況であれば、利用状況の確認は難しいことを理解しておく必要があります。
ギフト券やポイントの有効期限
多くのギフト券やポイントには有効期限が設定されています。期限を過ぎると利用できなくなるため、贈られた方は早めにチャージ・利用することが推奨されます。贈る側も、有効期限があることをメッセージに含めるなどして伝えると親切です。有効期限は各ストアやギフト券の種類によって異なりますので、購入時に確認するようにしてください。
まとめ
電子書籍ギフトで「好きな本を選んでもらう」という贈り方は、相手の好みに確実に寄り添い、自由に本を選ぶ楽しみを贈れる素晴らしい方法です。主な方法としては、各ストアのギフト券やポイントコードを利用することが挙げられます。
この記事で解説したKindle、楽天Koboをはじめ、hontoやDMMブックスなど、多くのストアでこのような形式のギフトに対応しています。贈り方はストアによって異なりますが、ギフト券を購入し、相手にコードやURLを伝えるのが基本的な流れです。贈られた側は、ストアアカウントにコードを登録・チャージし、その残高で好きな本を購入できます。
贈る前に、相手が利用する可能性のあるストアを確認したり、アカウントの有無をそれとなく聞いてみたりすると、よりスムーズなギフト体験につながるでしょう。ぜひこの記事を参考に、「好きな本を選んでもらう」電子書籍ギフトを贈ってみてください。